学生の就職先として長らく人気を集め、日本産業の成長を支えてきた日系大手企業が岐路に立たされている。一方で、1人ではできない大きな仕事に挑めて若手が成長実感を得られるという魅力もある。今回、オープンワークの調査を基に新卒社員が評価する「チームワークに優れた日系大手企業」の条件を分析する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)
人材の流動性が高まり
日系大手企業は岐路に
学生の就職先として長らく人気を集め、日本産業の成長を支えてきた日系大手企業が岐路に立たされている。日本型の雇用慣行は新卒一括採用、終身雇用、年功序列を特徴としてきたが、人材の流動性が高まる昨今、これらの特徴が若手の活躍を阻む要因にもなっている。
旧態依然とした体質から脱却できずにいる日系大企業はJTC(Japanese Traditional Company)と表現されることもある。一方、日系大手企業には組織の硬直化といった課題があるものの、社員同士の結び付きの強さやチームでの連携を武器に1人では成しえない大きな仕事に挑めることが醍醐味の一つといえるだろう。
就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社は、設立50年以上、従業員1000人以上の日系企業を対象に、20代から30代の新卒社員による会社評価レポートから「風通しの良さ」「社員の相互尊重」の合計スコアを集計。若手社員がチームワークの良さを感じながら、成長実感も得られる企業の特徴を調べた。歴史ある大手企業だからこそ得られる働きがいについて、ランキング形式で紹介する。