「インボイス不要」は、次のようなときにも使われます。事業者にはインボイス必要、消費者にはインボイス不要というケースです。

 この場合も、「事業者にはインボイス制度のルールに沿った請求書、レシートが必要」「消費者にはルールに沿った請求書やレシートは必要ない」という意味です。

 例えば小売店であれば、法人や個人事業主で経費にする方にはインボイスの登録番号を入れる、プライベートで使う方にはインボイスの登録番号を入れなくてもいい、という意味です。

 これも消費税だけの話ですので、請求書やレシートをつくらなくていい、出さなくていいという意味ではありません。

 売上の相手先が事業者であれ消費者であれ、これまでどおり、売上の証拠は必要です。気をつけましょう。

(本原稿は井ノ上陽一著『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』から一部抜粋、追加加筆したものです)