一方で、構造的な問題ではなく、偶発的な不祥事のケースだと企業の対応次第では買いのチャンスになります。

「バイトテロ」のように、小売店や飲食店でアルバイト店員が悪ふざけをした動画や写真をSNSに投稿するなどのケースです。こうした問題は社員教育や管理体制の不備こそありますが、個人の責任のほうがより大きい。企業が迅速に社内調査を進め、事実関係を明らかにし、具体的な再発防止策を実施すれば、投資家も納得するのではないでしょうか。

 今回のイケメン若社長の騒動は、企業の構造上の不祥事ではなく、あくまでもプライベートなトラブル。ただし彼は創業者であり、筆頭株主でもありました。

 企業はよくも悪くも経営者の色に染まるものです。企業風土やビジョン、マインドは、すべて経営者によって形作られていきます。だから投資家目線では、プライベートの問題ではなく、企業の構造的な不祥事であると捉えたほうがいいのです。