プリカとアプリの組み合わせで“お金のよい習慣”を身に付ける

シャトルペイは、子ども専用のプリペイドカードと親子それぞれが使えるアプリとを組み合わせ、子どものおこづかい管理を通して、親子で“お金のよい習慣”を身に付けようというサービスだ。

アプリ経由でプリペイドカードを申し込むと、子どもは届いたカードを使ってMastercard加盟店で支払いが可能。加盟店であれば、リアル店舗でもECショップでも利用することができる。

シャトルペイの主な機能は以下のとおりだ。

 

シャトルペイを利用することで、親は子どもの買い物や貯金の履歴を通して、日常の様子を知ることができる。

買い物のリアルタイム通知機能イメージ

子どもはおこづかい帳などの機能により、お金の使い方を振り返り、欲しいものなどの目標をもって計画的に貯蓄する習慣を身に付けることができる。

マンスリーレポート機能イメージ
マンスリーレポート機能イメージ

また親の“キャッシュレス化”が進む中、アプリを通じたリアルタイムでの送金や、定期的な送金機能はベータ版ユーザーにも喜ばれているという。

「共働き家庭の残業の日の食事代や、衣服、部活の出費など、決まった小遣いだけでなく突発的にお金が必要なケースも多く、親は子どものためだけにATMに行かなくてはならないことが増えています。シャトルペイならいつでも無料で送金ができ、ATMに行かずに済むようになったという声も聞いています。また、曜日指定で自動的に決まった金額を送金する機能もあるので、塾の日の食事代を渡すことを忘れるということもなくなります」(見原氏)

定期送金設定機能イメージ
定期送金設定機能イメージ

料金は当面、利用開始からの5カ月間を無料とし、以降は480円の月額費用がかかる。

メルペイで得た経験を“子どもたちの未来の可能性を最大化する”プロダクトへ投入

シャトルは、2019年10月の設立。シャトルペイのベータ版をステルスでローンチしたのは2022年1月のことだ。フィンテックプロダクトとしての法的整理やクレジットカード会社などとの提携といった準備に2年ほどかかった。

代表の見原氏は、前職のメルペイでは決済基盤や顧客・加盟店管理、本人確認・アンチマネーロンダリングなどのIDまわりを幅広く担当していた。メルペイの前に所属していたコネヒトでは、妊娠・出産・育児情報サービス「ママリ」の課金事業の立ち上げにKDDIとともに携わっている。

見原氏にとって、シャトルは2度目の起業となる。20代半ばに起業したがうまくいかず、その後も再チャレンジを狙っていたものの、気づけば40代に差しかかっていたという見原氏。2人の子どもを得て「好きなものにワクワクと取り組んで、世界を照らすような人になってほしい」との思いを込めて名前を付けた。そこで自身を振り返って「自分は全然好きなことにワクワク取り組めていない。子どもたちに背中を見せる意味でも、人生をかけて取り組めることに向き合わなければ」と気づかされたという。