そこはソシャゲ(ソーシャルゲーム)に似ており、これまでの経験も生きます。そしてサービスはいきなりグローバル。僕も世界をとれるサービスにチャレンジしたいと思っています。

──Mobageでの経験で、「持続可能なブロックチェーンゲーム」が作れると。

もちろん「こうやったら絶対成功する」という答えはありません。ですが、すでにいろんなアイデアがあって、かなりの数のゲームを出していく予定です。

その中にはうまくいくものもあれば、うまくいかないものもあると思います。ですが試行錯誤、トライアンドエラーを繰り返すことで、どうすれば「トークノミクス(トークンによる経済圏)」が持続可能なのかを見つけていくことができると思います。

──STEPNのような今リリースされているブロックチェーンゲームと、Thirdverseで手がけるゲームの明確な差はあるのでしょうか。

今出ているモノ(ブロックチェーンを活用したゲーム)のすべてがどうとは言えませんが、少なくとも「みんながもうかる」というのはないんです。当たり前なんですけど。それは持続可能じゃない。

であれば、最初はもうかるけれどもそのうち消費する人が増えてくるのか、最初からゼロサムゲームになるのか──成功のパターンは1つではないと思うのですが、その辺りの経済バランスをどう取るかがカギになると思います。そこはいくつか試していきたいと思っています。

──ブロックチェーンゲームにおいて「to Earn(稼ぐ)」という要素はどの程度重要なんでしょうか。

これは現在と5年後で大きく変わります。少なくとも今スマホゲームではなくブロックチェーンゲームをやる理由は、「稼げる、稼げそう」という人が大半だと思います。その層に対してどう向き合うのかは非常に重要です。「面白いからみんなが遊んでくれる」というような簡単なものではなくて、「どう稼げるのか」というところが大事になります。

ですがユーザーは何も1つのモチベーションだけでゲームをやるわけじゃないんです。最初は「稼げそう」とゲームに入りながら、「あれ、これ面白いじゃん。もっとプレイしていこう」となる。あるいは「稼げないけれどもコミュニティで賞賛されるからプレイしよう」ということにもなると思います。どうやって「稼ぐ」以外のモチベーションを設計して、全体として持続可能なサービスにしていくのかが重要だと思ってます。

ゲームタイトルの開発だけでなく、ゲームプラットフォームの提供も視野に

──開発中のゲームについて教えてください。ターゲットや言語圏などをどう考えていますか。