コロナ禍は医療機器業界にも大混乱を巻き起こしたが、その中でピンチをチャンスに変えた企業もある。コロナ禍を経て成長を遂げ、従業員の給料が上昇している企業は、どんなところだろうか。特集『医療機器 21兆円への挑戦』の#7では、医療機器関連企業93社の「賃上げランキング」を一挙公開する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
コロナ禍で序列が激変したヘルスケア産業
給料でも格差が拡大?
2020年ごろから世界を席巻したコロナ禍は、医療機器業界にも激震を与えた。サプライチェーンや顧客となる医療機関が大混乱に陥る中、ニーズを捉えて成長を遂げた企業もある(現在の医療機器業界の勢力図については、本特集の#1『日立・東芝・パナは撤退、ソニーはオリンパスとタッグを組むも多難…医療機器業界「最新勢力図」を大公開!見えた日本勢の勝ち筋とは?』参照)。
では、コロナ禍を経て成長を遂げ、従業員の給料が上昇している企業は、どんなところだろうか。
今回ダイヤモンド編集部では、医療機器関連企業を独自にピックアップ。現在と3年前の年収の比較が可能な企業を対象に「賃上げランキング」を作成した。
ランキングを集計すると、大手医療機器メーカーで大幅な賃上げを実現したところがある一方で、それらをしのぐ給料アップを実現している中小企業も少なくないことが判明した。
例えば、内視鏡トップメーカーのオリンパスは4位にランクインしている。オリンパスの年収は3年前から172万円もアップしており、直近ではなんと1041万円だ。
次ページでは、医療機器関連企業93社の賃上げランキングを一挙公開する。直近と3年前の年収の絶対額も掲載しているので、「意外な高年収企業」をぜひ確かめてみてほしい。