総予測2025#81Photo by Hideyuki Watanabe

レゾナック・ホールディングスは、AI(人工知能)半導体の市場拡大を受け、半導体材料事業が好調だ。米エヌビディアがけん引するAI半導体の市場は一段の拡大を見込んでおり、さらなる一手を打つ。特集『総予測2025』の本稿で、高橋秀仁社長に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 村井令二)

AI半導体向け材料で好決算
25年は従来型半導体も回復へ

――レゾナックの半導体材料事業が好調です。

 半導体の中でも好調なのはAI(人工知能)半導体です。日本企業の間でも、AI半導体向けの製造装置や材料を持っているか否かで明暗が分かれました。われわれはAI半導体に使われる広帯域メモリー(HBM)用の絶縁接着フィルムと放熱シートを持っているので好決算につながりました。

――2025年1~12月期も半導体事業の好業績が見込めそうでしょうか。

 AI半導体向けの材料は利益率が高く、25年も半導体・電子材料事業の業績をけん引してくれるでしょう。さらにNAND型フラッシュメモリーなど従来型の半導体も回復。25年はAI半導体に加え、AI以外のメモリーの材料も戻ってくれれば非常に良い影響が出るはずです。

AI半導体向けに欠かせないHBM向けの材料でレゾナックは事業拡大のチャンスをつかんだ。次なる一手は何か。次ページで、高橋社長が語る。