すでに10本くらいのゲームを開発しています。「石橋を叩いて渡る」というよりは、「行くぞ!」という思いで一気にやっていきます。具体的にはまだ企画中のものもありますが、2023年末くらいまでには、10本超のタイトルを世の中に出していきたいなと思ってます。

その中には当然英語だけでやるものもあれば、日本語だけのものも出てくるでしょう。ゲームごとに最適なもの(ターゲット)を選んでいく方針です。

もちろん「一発必中」という開発会社もあると思いますが、Mobageでもモバゲータウンの最初に5本のタイトルを出して、(後にヒット作となる)『怪盗ロワイヤル』が出ました。その成功体験をふまえても、「数」がないといろんなチャレンジができません。その中から成功するものが生まれると思います。

──開発環境で見た、ソシャゲとの違いは。

なるだけソシャゲ的なイメージで作っていきたいとは考えています。とは言えソシャゲって最初のうちは「エンジニアと企画1人が3カ月で作る」みたいにやっていたのが、今では「開発期間3年、費用10億円以上」というところまで大きくなっています。

それでいうとThirdverseでは(1本の開発費用を)1〜2億円程度で考えています。世界に出ていくということで、バーンレート(消費するコスト)は高めに引いています。社員はすでに100人体制。シンガポールと北米にも開発拠点があります。

この体制は僕からしても魅力的です。やはり世界をとるためにやっているので、勝負するときには勝負をして、資金調達についてもその都度考えています。世界にチャレンジして、大きくバットを振る。そこについては國光さんと合意してやっています。

──守安さんの役割はブロックチェーンゲーム開発の責任者ということでいいんでしょうか。

ゲームのパブリッシングというのが1つの大きな柱なんですが、もう1つ──これは自分のこだわりでもあるのですが──いわゆるプラットフォーム的な事業もやっていきたいと考えています。

チェーンがどうだ、デバイスがどうだというところには正直そこまでの興味はありません。ですが、その上に乗ってくるアプリ、サービスのレイヤーでのプラットフォーム、まさにMobageのようなものが成り立つのではないかと思っています。

Web2で言うと、AppleとGoogleが強すぎて、ハードそのものからストアまで完全に押さえられてしまい、悔しい思いをしました。