小幡氏は「さまざまなスタートアップのツールやサービスが実験的に導入されているDX拠点のCube iで、インサイドセールスではない、いわゆる“営業”の担当者にピクポンを使っていただいています。このことは、今回、資金調達によって実現しようとしている『外勤を含むあらゆる営業シーンの会話のデータ化・自動入力』という目的へ向かうための象徴的な第一歩と考えています」と述べている。

あらゆるビジネスシーンでのやり取りをシェア可能なデータへ

新型コロナウイルスの影響について小幡氏は「これまでのインサイドセールスだけでなく、それ以外の用途での問い合わせがピクポンにも増えました。営業活動においても、出勤営業とリモートとのミックスも増えています。コロナ禍で完全にオンライン営業だけになったというわけでもないので、より柔軟で多様なコミュニケーション手段が必要とされるようになりました」と語る。

冒頭に記したとおり、コロナ禍以降、リード数では前月比2倍の月もあったというピクポン。「外勤・内勤にかかわらず、あらゆるビジネスシーンにおける発話によるやり取りを、シェア可能なデータにしていくということがコンセプトとして根底にあるので、そこをどんどん進めていきます」と小幡氏は、今後の展開について話している。

中長期的には、第1弾として公開したモバイルアプリに続き、ウェブミーティングも対象として、プロダクト開発を進めるとのこと。また「対面でのやり取りも必ず復活してくるはず」として、対面の発話のやり取りについても、「きちんと扱えるデータにして、そのチームのワークスペースに自在に入力、記録、メモ、クリップできるようなプロダクトに進化させていきたい」と小幡氏は語っていた。