1年間で累計ユーザー数は5倍増──急成長のキャリアSNS「YOUTRUST」、運営元が4.5億円の資金調達
 

YOUTRUSTは友人・知人の副業・転職意欲が確認でき、それをもとにスカウトのメッセージが送れたり、仕事のオファーができたりする。また、従来のSNSのようにタイムライン上に自分の考えなどを投稿できるほか、メッセージのやりとりも楽しめる。

例えば、YOUTRUSTには「#脳内メモ」や「#最近の気づき」、「#今週の振り返り」といったユーザーの投稿を促すようなハッシュタグが用意されており、サービスのタイムライン上にはそのハッシュタグが使われた投稿が数多く並んでいる。

「SNSである以上、日常生活で当たり前のように使われるサービスでなければなりません。そのためにハッシュタグを用意してみたところ、タイムラインへの投稿が活性化していき、その流れでアクティブユーザー数なども増えていきました。今後も新しいハッシュタグなどを用意し、投稿のきっかけづくりには力を入れていきます」(岩崎氏)

目指すポジションは“ビジネスパーソン版mixi”

自分の頭の中にある考えや価値観を投稿する“場所”として、代表的なものにTwitterがあるが、なぜYOUTRUSTがSNSとして使われ始めているのか。

その背景にあるのが「心理的安全性」の違いだ。今もTwitterに自分の頭の中にある考えや価値観を投稿する人はいるが、Twitterは不特定多数の人に投稿が見られてしまうため、異なる考えや価値観を持つ人から、攻撃的なリプライ(返信)が来ることもある。その結果、Twitterで何かを投稿することに対して、ためらいを感じてしまう人もいる。

「誰もが(メディアプラットフォームの)noteに書くほど誰かの役に立ったり、ノウハウ化されていたりするわけではないけど、どこかに吐き出したい自分の思考の片鱗などがあると思うんです。昔は吐き出し先としてTwitterが機能していたのですが、今は(誹謗中傷が増えるなど)Twitterの治安が悪くなり、自分の考えを吐き出しにくくなっています」

「その一方で、YOUTRUSTは友人、もしくは友人の友人までの繋がりでタイムラインが形成されているためTwitterと比べて心理的安全性が高い状態にあります。投稿者側からすると、自分の頭の中にある考えを友人などしか見られない場所に投稿するのと、インターネット上で不特定多数に見られる場所に投稿するのとでは感じ方が異なります。それを踏まえ、YOUTRUSTはパーソナルスペースに脳内の思考を書き出し、そこに共感してくれる人を増やしたり、投稿をきっかけに新しい仕事や次のキャリアに繋がっていく場所にできればと思っています」(岩崎氏)