「知名度を高める」ことは会社を大きくする手段のひとつ

経営者がさまざまなメディアに出て、露出を図る──昨今は“ビジネス芸人”といった言葉で揶揄(やゆ)されることもあるが、2人はなぜ自らの知名度を高めることにしたのか。

婚活サバイバル番組「バチェロレッテ・ジャパン」シーズン1に出演した後、11月25日からAmazon Prime Videoで配信開始される「バチェラー・ジャパン」シーズン4に“4代目バチェラー”として参加する、黄氏。彼は現在、3つの会社を経営している。

父から引き継いだ貿易の会社、パーソナルトレーニングと高級セルフエステを月額2万9800円で受け放題にする「Karada BESTA(カラダ ビスタ)」を展開するRILISIST(リリシスト)、そして専用のミラーデバイス、専用アプリを通じて、自宅にいながら本格的なトレーニングプログラムを体験できるサービス「MIRROR FIT.」を展開するミラーフィットだ。

「三菱商事で働いていたときは会社の看板が大きく、名刺を渡せば信用してもらえるので、仕事が取りやすい環境でした。ただ会社を辞めて独立したときに、いちビジネスマンの自分が『黄皓です』と言っても、『誰だ、こいつ』と思われてしまう。新しく会社を立ち上げて、自分の中では素晴らしいと思う事業ができても、それを多くの人に届けるためには宣伝・広告・プロモーションをしなければなりません。資金力に乏しいベンチャー企業は必ずと言っていいほど、宣伝・広告・プロモーションの壁にぶち当たります」

「どうやって事業を広めていくべきか。その方法を考えたときに、自分がSNSで発信し続けて有名になればいい、と思ったんです。それで5年前にRILISISTを立ち上げたときから、Instagramを使って発信を続けてきました。決してタレントになりたいわけでもないですし、世の中から注目を浴びたいわけでもありません。ただ、事業のことをひとりでも多くの人に知ってもらうために発信を続けて、自分磨きを続けてきただけなんです」(黄氏)

ミラーフィット代表取締役の黄皓(こう・こう)氏
ミラーフィット代表取締役の黄皓(こう・こう)氏

Instagramでの発信に加え、先述した「バチェロレッテ・ジャパン」に出演したことがきっかけとなり、Karada BESTAの規模は拡大。黄氏によれば、昨年までは2店舗しかなかったが、現在は全国で20店舗を展開する規模にまで成長を遂げている。来年にはフランチャイズを計画しており、40店舗まで拡大させる予定だという。

「『バチェロレッテ・ジャパン』という有名な番組に出演させてもらったことで、世間からの認知度を高めることができました。知名度を高められれば、自分の裏側にあるプロダクトに気づけてもらえると思っていたので、すごくプラスの効果がありました」(黄氏)