「ネイル素敵ですね!」婚活でホメられた女子大生が「またか…」と感じてしまったワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

ゼミの卒論のテーマに婚活を選んだ女子大生・オオノリサ(当時21歳)が、マッチングアプリや婚活バーティなどを駆使して本気の婚活に挑戦。無数の男たちとのやりとりの中で見えてきた、婚活市場のリアルとは。※本稿は、高橋勅徳・オオノリサ共著『婚活との付き合いかた:婚活市場でこじらせないための行為戦略』(中央経済グループパブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。

婚活男たちのワンパターンで
性急なアクションに女は辟易

 マッチング・アプリや婚活パーティーで、数名の男性とは仲良くなり食事デートをするまでに関係が発展しました。

 デートに至った理由は、顔がドストライクだったか、なんとなく波長が合いチャットや電話で会話が盛り上がったか、このいずれかでした。

 このデートを通じて気がついた、婚活男性のクセが2つあります。1つ目は、連絡の時点でも見受けられたことですが、「女ウケを意識した発言」が多いということです。

 例えばネイル。私は以前友人男性に、「俺たち男は本当にネイル興味ないよ」と言われたことがありました。またマイナビウーマンが2015年に行ったWebアンケートでは、「ネイルをしていない女性」をより好む男性が76.3%いることが明らかになっており、むしろネイルをしていることはマイナスポイントとまでいえると思います。

 私は長めかつ派手なデザインのネイルが好きで、男性ウケから最も遠い位置づけにあるはずです。しかし、何人もの男性が、「ネイル素敵ですね!かわいいです!」などと褒めてくださりました。

 正直「ああまたか。この人もよく見ているなあ。爪の写真を載せているわけじゃないのに。」なんて思ってしまうほどの人数には褒めていただきました。

 褒めていただけて大変ありがたいしこのような捉え方をして申し訳ないとも思うのですが、TwitterなどのSNSで「ネイルを褒めると女性が喜ぶ」等の恋愛アドバイスを何度も目にしたこともあり、多くの方にネイルについて触れられることでかえって「女ウケ」を狙って発言されているように感じてしまいました。

 本当に心から褒めてくださっていた方には申し訳なく思いますが、ネイルを褒められるたびに「またか……」と思ってしまうのが偽らざる本音でした。

 2つ目は、「関係の発展を急いでいる」男性が非常に多いということです。初めて会う日は、食事をメインとして2〜3時間ほど一緒に過ごし解散という流れが当然、と私は勝手に思っていましたが、初回でもう次の段階を求める男性が多かったのです。

 デートを重ねて信頼関係やお互いの理解を深めるというよりは、恋愛か下心かわかりませんが、次の展開を期待して迫ってくる方がほとんどでした。

 金銭面や一途さをアピールして恋人の可能性を示唆する方はまだ誠実なほうで、「今日俺の家に来ないなら次に会うことはないかな」と言われた時には目が点になってしまいました。