現在、同社の社員は20人。そのうち日本人スタッフは4人おり、1人が広報兼カスタマーサービス、3人がブログやSNSでのマーケティングを担当する。日本語が堪能なデンマーク人も1人おり、ローカルスタッフと日本人スタッフをつなぐ役割も果たしているそうだ。
2020年には日本で店舗展開も予定
2019年11月には東京・代官山にある代官山 蔦屋書店でポップアップストアを展開。あわせてバジリ氏も来日した。
「目立つ場所に展示していただき、たくさんのお客様の目に触れることができました。ヤコブ・ワグナー氏がデザインした時計が2万円台で購入できることに加えて、慈善事業への寄付も叶うことに驚いたという声を多くいただきました」(バジリ氏)
2020年には日本での店舗展開が決まっているほか、大手雑貨店などでの取り扱いも予定している。
「来年以降も引き続き、日本市場に注力していきます。SNSに敏感な10代、20代の層だけでなく、店頭で実際に手に取ることによってデザインや素材へのこだわりを知っていただき、サステナブルな社会を目指す弊社の姿勢に共感していただけたら嬉しいですね。もちろん、日本のお客様にご満足いただけるようなきめ細かいカスタマーサービスもご提供します」(バジリ氏)
デンマークでは、家族や友人らと過ごす穏やかな時間や心地よい状態を表す「ヒュッゲ」という文化が根づいている。週37時間労働、極力残業をせずに成果を上げ、ワークライフバランスが良い点も世界から評価されているが、ミレニアル世代にはバジリ氏やパスカー氏のように、世界に飛び込む野心を持つ者も増えているようだ。
地球環境や弱者を救うサステナビリティな姿勢と顧客を満足させるハイクオリティなサービス。今後、世界で戦う企業には、この2軸が不可欠なのかもしれない。