写真:官邸入りする岸田文雄首相首相官邸に入る岸田文雄首相(中央、1月4日) Photo:JIJI

元日に日本を襲った能登地震に対する政府対応が混乱を来している。官邸や防衛省の関係者、被災現場の声に耳を傾けると、岸田文雄首相が率いる官邸の拙い司令塔ぶりが浮き彫りとなった。(イトモス研究所所長 小倉健一)

※本記事の中ほどには被災住人の方から提供があった住宅や道路などの被災写真(1月7日午後、石川県羽咋郡志賀町)を掲載しています

能登地震の被災住民から受けた
「現場写真」を含む情報提供

 1月1日夕方、能登半島を大きな地震が襲った。筆者は、実家(実家の墓)が金沢市内にあり、石川県には浅からぬ縁を持っている。石川県は、北部の能登と南部の加賀で成り立っている。金沢市があるのは加賀で、幸いにして親戚や友人、知人で大きな被害を受けた人はいなかった。

 また、金沢は1月6日の段階で、「完全に日常に戻ったとまではいかないまでも、普通に生活している」という情報を知り、1月7日に金沢へ入った。行ってみると、たしかにそこには普通の生活が存在していた。加賀にある旅亭懐石「のとや」の公式ホームページにはこんなことが記されている。