rabbitはどのようなビジネスモデルなのか?

 rabbitはプライバシーを重視することも確約しており、広告収入などは考えていないようだ。しかし、199ドルという低価格の売り切りデバイスのみで十分な収益を上げられるとは思えないため、おそらく連携したサービスからアフィリエイト的な手数料を徴収するものと考えられる。それでも収益を確保するためには、かなりの利用者がいなくては成り立たないから、逆算して端末の価格を低く抑えたところもあるのだろう。

 あるいは、r1の成り立ちを見ても、rabbitのCEOであるジェシー・リュー氏はかなりユニークな発想の持ち主のようなので、これまでない事業プランを温めている可能性もある。

 rabbit r1は、現時点ではすぐにスマートフォンから置き換わる製品ではないとしても、今後の市場の反応を見ながらブラッシュアップしていけば、「これ一つあれば十分」というユーザーも出てきそうなポテンシャルの高さが感じられる。特に、これから育つAIネイティブの世代にとっては、r1の延長に理想とする製品の姿があるようにも思う。生成AI時代のiPhoneとなる可能性を秘めた製品になりそうだ。

 ポケットコンパニオンという形で登場したr1。他のIT大手も、連携か対抗かを問わず、何らかの対応を迫られる新しいプラットフォームが登場したといえるだろう。