というのは、r1自体はアプリを持たず、側面のボタンを押して話しかけるだけで、どのような処理を行うべきかを独自のAIが判断して機能する。しかも、高速処理に特化したrabbitOSによって、回答は最速で500msという既存の生成AIの1/10程度の応答速度で返ってくるのである。
ちなみに、r1は常時ネットワーク接続を前提としたデバイスであり、Wi-FiとBluetoothに加えて、グローバルな4G LTEネットワーク接続のためのSIMスロットを備えている。ユーザーが各国の通信キャリアのSIMカードを入れることで、世界各国どこでも利用できるという仕組みだ。
rabbit holeによる機能拡張
それ自体ではアプリを持たないr1は、どのようにしてさまざまな処理を行うのだろうか?
ChatGPTが行えるような処理はrabbitの生成AIが担当する。入力はテキストだけではなく、内蔵カメラrabbit eyeからの視覚情報を元に、被写体が何であるかを把握したり、冷蔵庫の食材を使ったレシピの提案を行ったり、ということが可能だ。
その上でrabbitは、さらに野心的なことに挑戦した。rabbit holeと呼ばれる専用のポータルサイトから、他社のさまざまなWebサービス(たとえば、Spotify、Apple Music、Uberなど)にログインして連携すると、それらのWebサービスの機能が、r1に話しかけるだけで利用できるようになるのである。