倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#20Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査結果を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#20では、第3弾として、名門製紙会社、丸住製紙の経営不振に揺れる、愛媛県内の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

愛媛県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
伊予銀行、愛媛銀行が倒産させた企業は何社?

 四国の名門製紙会社、丸住製紙(愛媛県)が深刻な経営不振に陥っている(詳細は本特集の#19『井川意高・元大王製紙会長が暴露!四国の名門製紙会社「丸住製紙」がヤバい理由』参照)。

 融資残高が最も大きいのは三井住友信託銀行、次いで広島銀行となっている。もちろん愛媛県内の金融機関も、地元の名士的な存在である丸住製紙とは付き合いがあり、融資を実行している。伊予銀行や愛媛銀行などがそうだ。いずれもダイヤモンド編集部の取材で分かった。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクである。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行を指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか――。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第3弾の今回は、愛媛県内の金融機関を取り上げる。伊予銀行や愛媛銀行のほか、愛媛信用金庫などの信金も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府と埼玉県がそれぞれ1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と信金信組まで472金融機関を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の愛媛県の結果を確認していこう。