京都市長選で共産党は
果たして善戦したのか
新春の政治動向を占う試金石として注目された2月4日投開票の京都市長選挙は、自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党が推薦した元官房副長官の松井孝治氏が、政党推薦は受けないものの共産党が支援した元京都弁護士会副会長の福山和人氏らを抑え当選した。
投票結果は、松井孝治氏17万7454票(37.92%)、福山和人氏16万1203票(34.44%)、村山祥栄氏7万2613票(15.52%)、二之湯真士氏5万4430票(11.63%)、高家悠氏2316票(0.49%)だった。
結果からいえば、与野党相乗り候補である松井氏に対し、保守分裂に助けられたというものの、共産党が大善戦だったように見える。
だが、もともと松井氏にとってライバルとみられていたのは、地域政党京都党の創立者で、同党のほか、日本維新の会、前原誠司氏の教育無償化を実現する会、国民民主党京都府連の推薦を受けた村山氏であり、世論調査ではトップを走っていたようだ。
ところが、出席者のいない政治資金パーティーで資金集めをしていた疑惑が浮上し、4党が推薦を取り消した。そのため、村山氏・松井氏に大きく水をあけられていた福山氏が浮上し、一転して与野党相乗り候補と共産党系候補が争ういつものパターンに戻っていた。