夫婦共に元気でも「おひとりさま終活」を始めよ!「平均寿命までに…」では遅すぎる理由自分の思いを実現できないまま、人生の終盤を迎えることも。終活は「何歳から始めたらいいのか?」という質問に対しては、健康寿命を目安にするといい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

未婚化などの進展により、単身世帯が珍しくない状況となっている現在。司法書士である岡信太郎氏のもとには「おひとりさま」からの終活の相談が増えているそうです。そこで今回は著書『「ひとり終活」は備えが9割』(青春出版社刊)からひとり終活のはじめ時について抜粋して紹介します。

近年増加している「ひとり終活」の相談

「終活」という言葉が、日頃から頻繁に使われるようになりました。ある週刊誌の編集者が、「終活について特集すると部数が伸びる」と言っていたのが、印象に残っています。

 今や日本の人口構造は大きく変わりました。少子高齢化が進みに進み、人口構造における世代間比率が激変したのです。特徴的なのが、生産年齢人口(15~64歳)の割合が減少する一方で、シニア層(65歳以上)が分厚くなっていることです。

 実際、普段生活している街中を見渡すとどうでしょうか? 介護施設やデイサービスの看板を掲げた建物を目にすることが多くなっていないでしょうか? 幼稚園バスより、デイサービスの送迎車を見かけることが圧倒的に増えたと感じるのは、筆者だけでしょうか?

 かつては高級住宅街と呼ばれたエリアでも、変化が表れています。そうです、空き家や所有者不明の不動産が増えているのです。いわゆる“歯抜け状態”となっている地域も珍しくありません。