Photo:Jacobs Stock Photography, PIXTA
NHKが大きな岐路に立たされている。政府は3月1日、NHKにインターネット業務を義務付ける放送法改正案を閣議決定した。今国会で可決されれば、今後、ネットによる視聴も受信料徴収の対象となる。人口減やテレビ離れを背景に、NHKの受信料収入は今後先細る見通しだ。職員数1万人を誇る巨大公共放送は、「みなさまのNHK」であり続けることができるのか。3月25日（月）から4月6日（土）まで全8回配信する特集『変局！岐路に立つNHK』では、“変局”にあるNHKを解剖。デジタル戦略や人事制度、給与などの実態を詳報する。（ダイヤモンド編集部 下本菜実）
＃1 3月25日（月）配信
【音声入手】NHK首脳が頼みの綱は「税金」と明言！受信料収入激減で“脱・公共放送”シナリオが浮上
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「道は二つあります。一つは完全民営化。もう一つは税金です」。NHK副会長の井上樹彦氏は2023年秋、若手社員を前に、臆することなくそう強調した。人口減とテレビ離れの加速で、NHKの受信料収入の激減は待ったなし。NHK首脳が考える今後のNHKの絵姿に加え、“生き残り戦略”を発言内容から明らかにしていく。
＃2 3月27日（水）配信
NHK前会長が断行した目玉人事施策が相次ぎ廃止へ！プロパー職員の反発で「縦割り」に先祖返り
Photo:JIJI
NHKは4月以降、新たな人事制度を導入しようとしている。一つの柱が、前会長の前田晃伸氏の肝いり施策の廃止である。“縦割り”打破を目指した前田氏の目玉制度はなぜ葬られることになったのか。新人事制度の具体的な中身と共に、人事制度を巡る混迷を明らかにする。
＃3 3月29日（金）配信
NHKのデジタル戦略が大迷走！ LINE配信記事のアクセス半減、デジタル部門は退職者が続出
Photo by Nami Shitamoto
NHKは3月末で「政治マガジン」など複数の人気サイトを閉鎖する。これまでNHKは、放送内容とは異なる独自コンテンツをオンラインで配信することができた。だが、放送法の改正で、ネットでの独自コンテンツの配信ができなくなったのだ。NHKのデジタル戦略を巡る迷走を明らかにする。
＃4 4月1日（月）配信
NHK地方局長は年収1700万円超！一部手当廃止や「基幹職だけ5000円昇給」の新給与制度の実態
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NHKは2023年10月、27年度までに1000億円のコスト削減を柱とする中期経営計画を発表した。今後、メスが入れられることになるのが、職員の給与や待遇だ。しかし、今春の給与制度では、中堅職員とシニアの待遇が改善。中堅ポジションの基本給も5000円アップとなる。さらに、57歳で基本給を2割カットする役職定年も廃止される見通しだ。大きく変わるNHK職員の給与や待遇を職位別に実額ベースで明らかにする。
＃5 4月3日（水）配信
NHKの職種別「出世ルート」解説、プロデューサー・記者・スタッフ…制作部門は“一度子会社へ出向”が昇格しやすい？
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NHKは会長職こそ近年は外部起用が続いているものの、副会長や理事といった幹部はプロパー職員が占める。役職員に就けば、報酬は2000万円以上にもなる。巨大組織の中で、頂点に近いのはどの部署なのか。また、“穴場”の出世ルートはあるのか。
＃6 4月5日（金）配信
NHKドラマ部門の埼玉移転構想に職員から反対の大合唱！「報道が最上位」の社内序列が映す悲哀
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社員1万人超を抱える巨大組織であるNHKの“本丸”が、東京・渋谷にある放送センターだ。ここでは、放送関連業務のほか、連続テレビ小説や大河ドラマの撮影も行われている。しかし、目下、ドラマ部門の埼玉への移転構想が進んでいる。同部門の社員から反発も上がる中で、NHKが進める計画の中身に加え、移転構想の陰にある社内序列もひもといていく。
＃7 4月8日（月）配信
NHKが今春から超大型番組を相次ぎ投入も「打倒・ネットフリックス＆アマゾン」は掛け声倒れ？
テレビ離れを加速させた要因が、ネットフリックスやAmazonプライム・ビデオといったビデオ・オンデマンド・サービスである。NHKの視聴者離れも例外ではない。“黒船”にどう立ち向かうのか。NHKが4月から投入する予定の大型番組を明らかにするほか、対抗策について検証する。
＃8 4月9日（火）配信
NHKで18年ぶりプロパー会長復活はあり得るか？政財界に翻弄された公共放送100年史
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近年のNHKの歴史は政財界に翻弄されてきたといっても過言ではない。実際、直近の6人の会長は、いずれも外部から送り込まれてきており、プロパー会長は2008年に退任した橋本元一氏以来、存在しない。しかも、会長人事のみならず、受信料値下げなど重要施策が時の政権の意向に大きく左右されてきた。NHKの歴史をひもときつつ、悲願のプロパー会長の復活はあり得るのか、考察する。
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