テレビ・レコード業界との強固な結び付きを示すのが、業界出身者のジャニーズ企業への役員就任だ。フジテレビの元プロデューサーはジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の取締役を9月末まで務めていた。特集『ジャニーズ帝国 最強ビジネスの終焉』(全16回)の#11では、ジャニーズへの移籍の実態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 名古屋和希)
NHK理事が昨年、ジャニーズに移籍
大河ドラマ「どうする家康」の制作統括
大河ドラマ「風林火山」、連続テレビ小説「ほんまもん」、同「てるてる家族」……。2022年、数々の看板ドラマを手掛けたNHKの役員が、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)に移籍している。
NHK元理事の若泉久朗氏である。若泉氏の肩書はジャニーズ事務所の顧問で、「役員待遇で迎え入れられた」(芸能界関係者)という。NHKの元理事が芸能事務所に再就職するのは異例のことだ。
ドラマ制作畑を歩んできた若泉氏はNHK時代に、ジャニーズタレントを起用した幾つかの番組を制作統括として担当している。その中には、理事時代の20年に制作が決まった、大河ドラマ「どうする家康」も含まれる。同番組は嵐の松本潤さんが主演で、現在放映中だ。
業界出身者がジャニーズ事務所に移籍するケースは若泉氏だけではない。次ページでは、ジャニーズ企業の幹部に就任している主なテレビ・レコード業界出身者の顔触れを明らかにする。