体幹を使いこなす方法

 体幹を鍛(きた)えるエクササイズを知ることと、その体幹を適切に使いこなす方法を学ぶことは別の問題です。体幹の正しい使い方がわかれば、どんな筋肉を鍛えるにしても体幹を使えるようになるでしょう。

 本質的に体幹を使うとは、お腹の上の中央にあるくぼんだ部位「みぞおち」に、強烈な一撃を受けることを想定して身体を固めるような感覚です。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、それを無意識の動作に変えるのは簡単ではありません。バートンは、体幹を鍛える方法を学ぶための簡単なコツを以下のように考案しました。

「まず仰向けになり、膝を曲げ、足の裏を床につけます。背中を床に押しつけ、腰の下に手を滑り込ませてみてください。腰を少し押し下げて体幹の筋肉を緊張させ、手が通り抜けないようにします。この姿勢を6〜10秒間保持し、休憩してから3〜4回繰り返します」

「また上達するには、立った状態で筋肉を収縮してみてください。自分が何を感じるべきか? を理解すれば、体幹を収縮させて使うことの意味がわかりやすくなります。覚えておくべき重要なことは、臀(でん)部の筋肉、腹部、呼吸のすべてが一連の動きに関与する必要があるということです。収縮が強すぎて、収縮と呼吸を同時に行えなくなるようではいけません。

 時間をかけて練習すればすぐに無意識の動作になり、正しい姿勢を保つのに役立ち、より優れたサポート、バランス、コントロール、強さを提供してくれるはずです」

体幹を強化するにはどうすればよいですか?

 体幹を強化するには、トレーニングに以下のエクササイズリストから1〜3種目を取り入れる必要があります。これらを週に2〜3回、3〜4セット、8〜15レップ行ってください。

コツ:動きを変えて、さまざまな方向から体幹を鍛えましょう。

・ランドマインローテーションのような回旋運動
・パロフプレスのような反回旋運動
・腹筋トレーニングのような屈曲運動
・スーパーマンのような伸展運動
・プランクのような反伸展運動
・サイドベンドのような側屈運動
・シングルアームファーマーズキャリーのような反側屈運動