このように、目標達成までに小さく段階を踏んで進めるやり方を「スモールステップ」といいます。営業ウーマン時代、私は仕事の現場で実践していました。

　このスモールステップ、じつは頼みごとをする場面にも役立ちます。うちの場合は見事、夫に食器洗いを毎日してもらうことにも成功したんですよ。

　そもそも夫は食べたら食べっぱなし。「洗って」といきなり言ってもやってくれないのは目に見えていたので、まずは「キッチンのカウンターに茶碗とか移動してくれると助かる～」から始めました。

　それができるようになったら、次に、「シンクまで持ってきてもらってもいい？」と。

　そして、それが習慣づいた頃、「自分の茶碗だけでも洗ってくれたらすごく助かるわ～」と言ってみました。

　1回洗ってくれたら次もやってくれる可能性が高まります。夫の場合も、自分の食器を洗う習慣がついたのを見計らって、「ついでに私たちの分もお願い！　ありがとう！」とステップを進めたら、いまでは夕食後、家族全員分の食器を洗ってくれるようになりました。

3自発的に動いてもらう「あえて掃除をしない」方法

　これはちょっと思いきった方法なのですが、あえて掃除をまったくせず、自分が掃除しなければいけないと夫が思うような状態にします。

　掃除していない部屋を見て、不機嫌になる夫もいるでしょう。そんなときは、「今日は子どもの保護者会と習い事の付き添いがあったから掃除できなかったの。ごめんね」などと理由を伝えます。でも、やらない（笑）。