茂木(敏充)さんですね。彼は、今の日本にとって何が大事かがわかっている人だと思いますよ。もっと人間力を磨いて、「声なき声」を、うまくとらえることができれば、大化けする可能性はあると思います。加藤勝信さんも賢い、この先チャンスが出てくることでしょう。

――世間の支持率と選任される首相が一致しないのはなぜなのでしょうか?

 国会議員は、日ごろから「あの人は変わり者だ」とか、「あの人はバランスが良くない」とか、他の議員たちの立ち居振る舞いを常に自分の目で見て、評価してるんです。でも、世論調査は単にイメージに過ぎません。その人物の実態を知らない人が評価してるわけですから、一致しないのは当然なんです。

――茂木さんと田中角栄さんの違いは、どこにあるのでしょうか?

 やっぱり「苦労の差」でしょうね。私は、生まれてから物心つくまで、1歳から15歳ぐらいまでにどんな生活を送ったかが、人間形成に大きく作用すると思っています。

――世襲議員については、どのようにお考えですか?

 私は、世襲そのものは否定しません。当然のことながら、同じ世襲でも、議員に向いている人、向いていない人はいる。「親父に比べたら弱いな」という世襲議員は何人もいますね。結局は「その人しだい」だと思います。ただ、親と同じ選挙区で「地盤、看板、カバン」をすべて受け継ぐ形の世襲は反対です。