会う前から「印象が良い人」が
さり気なくやっていることとは?

 さらに、第一印象は、「会う前」からある程度差がつきます。

 例えば、会う予定の当日の朝など、事前に「今日は▲時にご指定の場所に伺います。お天気で何よりですね。○○さんもお気をつけていらしてください!」という連絡があったらどうでしょう。気持ちがいいですよね。

 実際に会った際の見た目や声のトーンなどで多少印象は変わると思いますが、こういった気遣いができる人で実際会ってから印象が悪かったという人は、私の記憶では一人もいません。

 このように「自然なリマインド」は、印象もアップしつつ、約束の確認もできるので、非常におすすめです。

 さらに、お会いした直後にお礼の連絡をすれば、より印象は良くなるはずです。「直後」というのがポイント。お互いに気持ちもホットで、記憶も新しい。そんな時に感謝をお伝えし、次の約束の話ができれば、物事を進めやすいと思います。

 また、受付嬢時代にもう一つ、好印象だと思う人の共通点がありました。それは、「名前」で呼んでくれることです。

 受付の仕事をしていると、個人名よりも、「受付の人」や「受付のお姉さん」などと総称を使って呼ばれることのほうが多いです。受付の人、一人一人の名前を覚えようなんて思う人は少ないのだと思います。

 ただ、中には「受付の橋本さん」と、ちゃんと個人名を覚えて話しかけてくれる人がいました。そういう方は、社員の方でもお客様でも、非常に好感度が高かったです。

 多くの人が気にかけない、覚えようとしない部分に注目し、「受付の人」とひとくくりにせず、個人に向き合ってくれていると感じるからです。この経験から私は総称で呼ばれやすい方々も、なるべく名前で呼ぶようにしています。

 ビジネスパーソンの身近には、配達員や運転手の方、キャディさんなど、総称で呼ばれやすい方々が意外と多いものです。全員の名前を記憶して呼びかけるのは難しいかも知れませんが、顔見知りくらいの関係性であれば、名前で呼べると好感度が上がると思います。

第一印象はコントロールできる
ギャップを味方に!

 第一印象というと、見た目が肝心!と思うかもしれません。もちろん見た目も重要な要素の一つではありますが、全てではありません。

 皆さんも、「この人怖そうだなと思っていた人が、話してみると意外にも優しくていい人だった!」といった経験があるのではないでしょうか。決して見た目の印象と、話してみた後の印象はイコールではありませんよね。

 自分のキャラや見た目の特性を理解することで、「ギャップ」を使って第一印象をアップするのも作戦の一つです。

 実際に私も、「見た目よりもすごく地に足ついた考え方をされていて驚きました」と言われたことが、何度もあります(笑)。

 皆さんほめ言葉としてお伝えくださるので、ギャップが作ってくれている第一印象アップ術だと感じています。見た目や特徴は人それぞれです。それゆえ、第一印象はコントロールできるものなのです。

 第一印象を味方につければ、ビジネスパーソンとしての活躍の場はきっと広がります。