「最悪の判定の一つが日本から
フランスに勝つチャンスを奪った」

オーストラリアのオンラインメディア「news.com.au」(7月31日)
〈フランスの勝利は、世界中のバスケットボールファンから疑問の声が上がり、賛否両論に包まれた〉
〈しかし、同点に追いつくための4ポイントプレーに対するファウル判定が、ファンを激怒(seeing red)させ、多くの人々が「フランスに勝利を保証するために試合が操作されているのではないか」と疑念を抱く原因となった〉

 著名なスポーツライターのマイケル・グリフィス氏は、Xに以下のように投稿している。

〈バスケットボールでこれまで見た中で最悪の判定の一つが、日本からフランスに勝つチャンスを奪った〉(7月31日)

調査結果が示す
審判の「えこひいき」

 審判のジャッジは絶対であり、これを覆すことはできない。審判もあえてミスジャッジを犯すことはないと思うが、審判はホームチームに有利な判定をしてしまうという調査結果がある。『社会的プレッシャー下での好意』(2001年、ルイス・ガリカーノ氏ら。NBER〈全米経済研究所〉)には、プロサッカー審判員の行動を調査し、審判がプレッシャーをかけられた状態において、ホームチームに有利な「えこひいき」をしてしまう“実証的証拠“が提示されている。

 調査で着目したのは「後半のアディショナルタイム(ロスタイム)」の長さだ。調査によれば、「ホームチームが1点リードされている場合は35%が平均値より長くなり、ホームチームが1点リードしている場合は29%短くなる。このような差が生じるのは、試合が接戦の場合だけである。どちらかが2点以上リードしている場合は、平均値から変化がない」のだという。

 公平を心がけているはずの審判だが、自身に与えられた権限を使って結果的にホームチームを利する行動を取ってしまうことがある、というのだ。続けて、同論文は、調査で以下のことが判明したと記述する。