流行りのダイエット方法を試しても「いつも挫折して痩せられない」「一時的に痩せるものの、リバウンドしてしまう」という声をよく聞きます。今回は、これまで私がダイエットサポートをしてきた方たちの事例を交えながら、ハマりがちな「ダイエットの落とし穴」をお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)
タンパク質は大事だけど…
減らしてはいけないもう一つの栄養素
世の中にはさまざまなダイエット方法があります。「どれを試しても痩せられない……」のはなぜでしょうか。「うまくいかない」という声が多い4つの方法に関して、その理由と対策を探ります。
その1「高タンパク質ダイエット」の落とし穴
タンパク質を中心とした食生活を行う「高タンパク質ダイエット」は、気軽に取り組みやすく、一度はチャレンジしたことがあるという方も多いでしょう。しかし、一時的に痩せたとしても、このダイエット方法を止めてしまうとリバウンドしている方が多いのが現状です。
このダイエットでは、ご飯やパンなどの炭水化物を減らし、魚や肉、卵、豆腐などのタンパク質を多く含む食品を中心に食べます。タンパク質を多く含む食品は腹持ちがよく、結果的に1日の食事量が減り体重も減っていきます。
しかし、炭水化物(糖質)の摂取を減らしているので、体に糖質が足りなくなると、体内のアミノ酸をブドウ糖に変換してエネルギーとして利用します。肝臓に蓄えられたアミノ酸だけで足りなくなると、次は筋肉を分解して肝臓にアミノ酸を送り込んで、ブドウ糖を作ろうとします。
つまり、一時的に痩せたとしても、筋肉量が減り基礎代謝が低下していくので、ダイエット前よりも痩せにくい体になってしまうことがあります。タンパク質を取ることは大切ですが、炭水化物も減らさずに食べることが重要です。
また、タンパク質を多く含む食品は脂質も多く含まれていることが多いので、「低脂質」であることも意識するようにしましょう。