SNS上で再現される「終わりの会」
度を超えた批判も

 現在、多くの小学校では、こうした「終わりの会」は行われていないようである。その代わりに、一般社会で、「終わらない終わりの会」が繰り広げられているのをSNS上で、私たちは日々目撃している。

 この場合、非難のターゲットになるのは多くの場合、有名人である。有名人だからといって必ずしも人格や言動がすばらしいとは限らない。彼らは、何らかの分野で優れた才能を持ち、その一点で有名になっているだけなのだ。彼らも人間であり、何らかの問題行動を起こすことがあっても全く不思議はない。

 そして問題を発見した直接関係のない一般の人々がSNS上で延々、その問題行動を批判、非難し続ける。SNSは、終わりの会と異なり、時間や場所に制約されない広範なプラットフォームだ。ここでは誰もが自分の意見を自由に発信できるため、問題行動が起きると瞬く間にその情報が広がり、批判の声が集まる。

 特に、その影響力や知名度の高い有名人は、些細な過ちでも大きな波紋を呼ぶことがある。SNS上の批判は、時に過剰にエスカレートし、当事者の生活やキャリアに重大な影響を与えることも少なくない。さらには、これらの反響の大きさは、スポンサーなども無視できないから、収入の減少などにも直結する。