「想い」を伝え続けることが、仲間を引き寄せる
南 経沢さんは人を巻き込んだり集客したりするのがすごく上手で、それは素晴らしいスキルだと感じています。その“巻き込み力”は、どうやって身に付けたのですか。
経沢 以前は人を巻き込むということに関してあまり意識していませんでした。ですが、振り返ってみると「社会を変革したい」という気持ちを誰よりも強く持っていたから、いろいろな人がある意味「手伝おうかな」という感じで巻き込まれてくれたのではないかなと思います。「社会に対してこれをしたい」、「会社はこうありたい」というこだわりが強くて、そのためならば自分は何もいらないと本気で考えていたので、そこに人が乗ってきてくれたというのが、いままでのパターンです。
最近は、もっと巻き込む範囲を広げていかなければいけないと思っています。今の世の中は閉塞感が強いので、「トレンダーズには夢や希望がある」とか、「夢がかなえられる」とか、そういう側面がもっと伝わるといいなと。たとえば「抜擢人事」に代表されるような、社員一人ひとりが目立つ仕組みとかですね。
南 そういった想いや仕組みは、どうやって発信していますか。
経沢 創業してからずっとブログを書いているので、それが大きなツールですね。あとは取材を受けることも多かったので、そこを通じて発信してきました。
南さんはどうやって人を巻き込んでいらっしゃるのですか。
南 僕はとことん、しつこいぐらいに同じことを言い続けるようにしています。僕からすれば同じことを言い続けていても、初めて会う人にとっては初めての言葉ですから。「僕はこういうことをやりたいんだ」と、会った全員に伝える。そのやりたいことが私欲でない限り、必ず響く人は現れます。
経沢 その通りですね。そして、先にどれだけ相手に与えられるかということがすべてだと思うんです。まずは相手のために何かをしたいという気持ちですね。結局は与えた分の8割しか返ってこないかもしれないけれど、「与えたら戻ってくる」という法則をきちんと理解している人は、うまく人を巻き込んでいると思います。でも、欲しがることが先の人は、たいていうまくいかないし、好かれもしません。会話でも同じです。先に褒めれば、けなしてくる人はいませんよね。
→後編は、社長のあり方と、仕事における仲間づくりのコツについてのお話です。お楽しみに!(4月22日更新予定です)
<新刊書籍のご案内>
「何をやるか」ではなく
「誰とやるか」で物事は決まる!
「自分には起業は向いていなかったのではないか――」
廃業寸前まで追い詰められた
若きベンチャー起業家が気づいた、
「仲間」とともに成長するための
「7つのカギ」とは。
ご購入はこちらから! [Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス]