「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

出世しない人は「とにかくメモを残す」。出世する人はどうする?Photo: Adobe Stock

「すべてのメモを残す人」は出世しない

皆さんは職場でメモを取ることがありますか。上司のアドバイスや先輩のアドバイス、また会議に参加している時などにメモを取ることがあると思います。

しかしここでよく出世しない人がやっているのは、「すべてのメモを取り、残しておく」です。これは残念ながら出世する確率を下げている可能性が高いです。

今回はその理由について紹介していきましょう。

メモの大半は「見返さない」

まずそもそもですが、皆さんは自分がしたメモを見返したことがありますか。落ち着いて、胸に手を当てて思い出してみてください。

特に大事なメモであれば見返すこともあると思いますが、実は、取ったメモのほとんどは、「二度と見返さない」のです。

つまりここでお伝えしたいのは、メモというのは一部を除き、そのほとんどが、取った瞬間に役割を終えている「見返さないメモ」だということです。

ではメモを取らなくて良いのではないかというふうに思うかもしれませんが、それはナンセンスです。なぜなら、伝統的日系企業(=JTC)などの古い体質の企業においては、「メモを取らない」ということは、それだけで不真面目な奴だと認定されてしまうというリスクがあるからです。

メモは一部を除き、すべて捨てる

ではどのように振る舞えば良いのでしょうか。

まずはそもそも、後から見返さないメモは、無理して取っておく必要はありません。あなたの脳で余計なリソースを割かないためにも、捨ててしまいましょう。そもそも、二度と見返すことはないのですから。

そして、本当に必要なメモだけを残しておくために、たとえば、1週間分のメモを、「A4の紙1枚などに、書き写してしまう」などもオススメです。

たとえば僕の個人的な目安として、取っておいて役に立つメモは1ヵ月でA4一枚くらいが限界だと考えています。逆に言えば、そこまで要点を絞り込んだメモであれば、きっと見返すことでしょう。

職場で出世する人は、周りからどう評価されるかを気にしながら、自分にとって最もコスパの良いメモだけを残し、いらないものは容赦なく捨てます。心がけておいて損もないでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)