
連載最後となる今回は、三菱ケミカルグループ、住友化学、三井化学、旭化成、信越化学工業を取り上げる。大手化学メーカー5社の中で、年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の最終回では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。その結果、三菱ケミカルと住友化学は若手の社員が優位となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
三菱ケミカル、住友化学、三井化学…
化学メーカー5社の年収の勝ち組世代は?
連載最後となる今回は、三菱ケミカルグループ、住友化学、三井化学、旭化成、信越化学工業を取り上げる。大手化学メーカー5社の従業員の待遇を比較してみよう。
平均年収で見ると、三菱ケミカルが973.2万円でトップ。800万円台の信越化学(886.5万円)、三井化学(864.1万円)、住友化学(842.4万円)が続き、700万円台の旭化成(752.8万円)が追い掛ける格好となっている。
ただ、これは直近の一時点の年収序列だ。現在注目されている世代間格差の観点に立つと、5社の状況はどうなっているのだろうか。
5社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?このことを探るため、ダイヤモンド編集部は20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。
2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。
試算の結果、三菱ケミカル、住友化学は若手の社員が優位となった。一方、三井化学はシニアの社員が恵まれていた。また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。