1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名! 上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#21

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#21では、電機業界の報酬ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

電機業界は年収1億円以上が136人も!
ソニーよりパナが多くて、キーエンスは少ない

 電機業界の幹部の年収は、日立製作所の圧勝となった。なにしろ、電機業界で年収1億円以上を受け取るのは136人いるが、そのうち34人と圧倒的多数を日立の幹部が占めているのだ。

 日立といえば、大復活した日本の電機企業の象徴ともいえる存在であるから、幹部の高待遇は不思議ではない。しかし、同じくよみがえったソニーグループで年収1億円以上が3人であることとは対照的だ。

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。今回は電機業界を対象とした。

 集計の結果、電機業界で「年収1億円以上」は136人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、上場企業数が多いことも理由だが、かなり多い。

 数が多いだけに、ランキングの内容は驚きに満ちている。例えば、日立やソニーに比べ業績も存在感もパッとしないパナソニック ホールディングス(HD)は、ソニーより1億円以上の年収の幹部が多い。そして、従業員が超高給で知られるキーエンスからランクインしたのは2人のみだ。

 ルネサスエレクトロニクス、東京エレクトロン、フェローテックホールディングス、日立、ソニー、キヤノン、SEMITEC、ファナック、レーザーテック、堀場製作所、フクダ電子、富士通、三菱電機、ミネベアミツミ、シスメックス、アライドテレシスホールディングス、キーエンス、富士電機、NEC、横河電機、京セラ、リコー、TDK、オムロン、村田製作所、マブチモーター、シャープ、コニカミノルタといった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。