2021年からは2桁増を続けており、コロナ禍でも成長を続けたグミ市場。グミはどうして人気が高まっているのだろうか。

明暗を分けた
“ちっさなニーズ”とは

 グミ・ガムの好不調の要因を探るため、全国15〜69歳の男女約5万人の生活者から買い物データを継続的に聴取している「インテージSCI」から、グミ・ガムの購入金額と購入率のトレンドを確認した。ここで購入金額とはグミ・ガムを買った人の1年あたりの平均購入金額、購入率とはグミ・ガムを買った人の割合だ。

少数派になった「ガム派」10年で20%減出所:インテージSCI

 ガムで目立ったのは購入率の減少。2023年には2013年よりもおよそ20ポイント少ない32.6%に落ち込んだ。とりわけ大きく減少したのがコロナ1年目の2020年で、前年よりもおよそ5ポイント減とコロナ禍がガム離れを加速させたことが分かる。ガムを食べる人が減ったことが、ガムが苦戦している主な要因のようだ。

 一方、グミは購入率でも増加はみられるが、購入金額の増加が著しい。購入率は、2020年と2021年に減少したが、2022年からは再び増加した。コロナ禍の外出自粛の影響でグミを食べるのをやめた人もいたようだが、ガムのように食べた後にゴミが出ないことから、グミ離れは起こりにくかったと考えられる。