ひっきりなしにスマホを
チェックしてしまう理由

 アダム・オルター(編集部注/ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスのマーケティング学科教授)は著書『僕らはそれに抵抗できない「依存症ビジネス」のつくられかた』〔上原裕美子訳、ダイヤモンド社、2019年〕で、フェイスブックに“いいね”ボタンが実装されたことによる心理的影響を、「どれほど強調しても足りない」と評した。「投稿に“いいね”がつかないことは個人的につらい出来事だというだけでなく、広場で敗者の烙印を押されるも同然だ」

 私が25年まえの人気度評価の1件をいまだに覚えているのも妙な話だが、私たちがこうした評価を気にしているというのもまた不思議な話だ。それでも、それが事実であることは疑うべくもない。

 さらに奇妙なことに、私たちは単に他者からの評価を気にするだけではない――評価されることを求めてもいる。写真やコメントをアップするのは、自分がいかに人から愛され好かれているか、より深い次元では、どれほど自分が大切な存在であるかを示すためだ。