「受験の裏技」嫌う先生も

 また、学校の先生の課す定期試験では、たとえ正解であっても、学校で教えていないテクニックを使用した場合、正解とみなさない場合もあります。

 たとえば、私の地元の予備校には京都大学志望の生徒が通っていました。彼はセンター試験で9割近くを獲得するほどの成績でしたが、通学圏に京都大学の合格者を出すような進学校がなかったため、家から通える偏差値60程度の高校に通っていました。

 高校での成績が1番に近かった彼は、学校の授業の内容が簡単で進度が遅いことに悩んでいましたが、試験での採点についても不満があったようです。

 たとえば、彼は塾・予備校で数学の講師が教えた、「回答時間を削減できる、覚えておくと受験で役立つ解法」をマスターしていました。

 数学が大得意だった彼は、学校の定期試験でもその”裏技”を用いて回答したのですが、答えまですべて完璧に合っていたにかかわらず、△をつけられて減点されたそうです。

 その理由は、「学校の教科書に載っていない解法を使い回答したから」というものでしたが、その説明に納得がいかなかった生徒は「先生がこの解法を分かってないから、合っているかどうか判断できなかっただけだろ」と怒っていました。

 あくまで「成績を伸ばす」「受験で合格する」ことを目標に設定した場合ですが、どちらを信用するかどうかで悩んだら、塾・予備校の方を信用するのが無難でしょう。