「勝ってこいよ」章男氏の激励

 たとえば、章男氏がオリンピックのアスリートに対してどのような言葉をかけるべきかを真剣に考え抜いた結果、「勝ってこい」というシンプルなフレーズにたどり着いたというエピソードは印象的である。

 余談だが、インタビューの聞き手であるテレビ朝日出身のアナウンサーの章男氏に対するおべんちゃらが全編にわたって入ってくるのが、まったく余計だ。

 私は、やはりメディアが聞き手となって(批判ありきということではなく)きちんとフェアに聞いてあげるのが、トヨタにとってもプラスになるのではないかと思う。

 閑話休題。アナウンサーの受け答えをすべて削除して、章男氏の発言だけを書き起こしてみよう。

「トヨタアスリート(GTTA/グローバルチームトヨタアスリート)ってものすごく色んな種類の種目に出ている。メダル獲得が多いので目立ちますが、『お父さん』としては表彰台にのぼることを目的にはしていないんですよ。それよりも、そこに至るまでのプロセス、努力」