まったく嫉妬されない、あるいは関心を持ってもらえないとなんだかさみしく感じてしまい、「自分は愛されていないのか?」と思ってしまったりするのではないでしょうか。

 ちょっとはヤキモチを焼いてもらいたいけど、焼かれすぎるのも億劫で嫌。

 これは人間特有の面倒くさい感情かもしれませんね。

 嫉妬も捨てられる嫉妬と、捨てられない嫉妬に分けられます。

 自分の恋人が浮気をしているとなったら、それは「自分のパートナーを取られたくない」という動物的な本能なので、嫉妬してしまうのはやむを得ないでしょう。

 一方で、人間にとってやっかいな嫉妬というのは、そういった性(さが)のような本能にかかわらないものです

「同期のあいつのほうが早く出世している」

「友達が自分よりも華やかで楽しそうな生活をしている」

「隣の家族は高い車を何台も持っている」

 こういった感情は動物的な嫉妬ではなく、これまで生きてきたなかで得た情報や知識の組み合わせによって生まれる嫉妬です。

「こういう暮らしをすることが成功者の証だ」「より望ましい人生だ」という世間の価値観や刷り込みによるものであり、錯覚ともいえるでしょう。