要するに、他人と自分を比べて下す評価なので、人間が社会的な動物であるがゆえに生まれてくる嫉妬ということです。

仏教では「嫉妬」の反対語
として「喜び」を置いている

「すぐに人と比べて嫉妬してしまう自分が嫌」

 それこそ現代ではSNSなどで他人の生活や行動が丸見え状態なので、不必要な嫉妬の感情を抱いてしまう方が多いのも無理はありません。

 じつは嫉妬に対する処置は至ってシンプル。

「他人の喜びに対して、あなたも一緒になって喜んであげること」

 これが最も効果的です。

 ただ、誰しもどうしても競争心があって、ついつい相手を妬ましく思ってしまうものなので、なかなかすぐにはできないでしょう。

 例えば、私たちはオリンピックを見ながら「頑張れ!」とスポーツ選手のことを応援したりしますよね。

 まったく知らない赤の他人なのに、金メダルを取ると「やったー!」とその活躍ぶりをみんなで喜びます。

 そもそも仏教では「嫉妬」の反対語が「喜び」なので、「自分ごとのように、本当に喜んであげることを練習しなさい」とブッダも説いていました。

 嫉妬は怒りの一種であり、毒のひとつですので、ずっと持ち続けると心を破壊していきます。