富士通の看板Photo:Bloomberg/gettyimages

日立やパナソニック、富士通など、電機連合に加盟する電機業界大手は、ほとんどの企業がベアの足並みをそろえてきた。ところが、実際の給与事情を見ると、優勝劣敗が鮮明になっていることが明らかになった。特集『最新!給料ランキング』の本稿では、電機業界7社の過去5年間の年収推移を大公開する。給料「大盤振る舞い」の企業と“出し渋り”の会社はどこだろうか。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)

電機各社「ベアは同額」でも優勝劣敗が鮮明
22年度年収“意外なトップ”はどこ?

 日本の電機業界は、業績では格差が拡大し続けているものの、賃上げでは歩調を合わせてきた。

 日立やパナソニック、富士通など、電機連合に加盟する業界各社は、23年の春闘は多くの会社が7000円のベアで妥結している。24年は、業績不振のシャープを除けば、ほとんどの企業が13000円のベアとなっている(シャープはベア10000円)。

 では、各社の実際の給料はどうなっているのか。

 ダイヤモンド編集部は、日立、パナソニック、三菱電機、NEC、富士通、シャープ、東芝の7社について、過去5年間の平均年収(東芝は23年の平均年収を公開していないため4年分)を徹底調査した。給与の実額や増減をつぶさに分析すると、大手各社で優勝劣敗が鮮明になっていることが明らかになった。業績不振でも大盤振る舞いをする企業がある一方、好調でも給与を出し渋っている会社もあるのだ。

 22年度の平均年収を比較すると、ある「意外な企業」がトップに立った。だが23年度は、年収爆増中の“順当な会社”が首位に躍り出ている。いったいどこだろうか。

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