電動の「空飛ぶタクシー」は、着陸のための長い滑走路は必要ないとしても、離陸のためには依然として多額の資金が必要だ。電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発するドイツのスタートアップ企業リリウムは先週、主要子会社2社が自主管理手続きを申請することを明らかにした。この手続きは米連邦破産法第11条(民事再生法に相当)の適用にあたるものだ。ドイツ・ミュンヘンに本社を置くリリウムが存続できるかどうかは、かねて疑問視されていたが、経営陣は資金調達ラウンドを何とか成功させてきた。だが今回、独連立政権の一角を担うドイツ緑の党が、国営ドイツ復興金融公庫(KfW)による総額1億ユーロ(約166億円)の融資の継続を阻止しようと動いた。リリウムは先週、この融資は「すでに約束を取りつけた民間からの資金調達の条件だった」と述べた。その後同社は地元バイエルン州当局からの資金確保にも失敗した。
空飛ぶタクシー、ハードランディング態勢に
独リリウム、上場するeVTOLメーカーで初の経営破綻リスクに直面
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