酔い覚ましに竜馬ゆかりの史跡へ

寺田屋旅館兼史跡博物館となっている「寺田屋」。鳥羽伏見の戦いで焼失し、後に再建された

 伏見の銘酒を身体に染み渡らせた後は、酔い覚ましも兼ねてお散歩を。月桂冠大倉記念館の南、濠川沿いを西へ進んでいくと、風情ある木造建築が現れます。坂本竜馬の定宿だった寺田屋です。1862(文久2)年に尊王攘夷派の薩摩藩士9人が殺傷された寺田屋騒動が起き、その4年後には宿で休んでいた坂本竜馬が襲撃を受け、かろうじて難を逃れた坂本竜馬襲撃事件が起きました。

 幕末史に刻まれる二つの大事件を伝える場所で宿泊できます。しかも、安い! 部屋での飲食はできませんが、外に出ればいくらでもお店はあるので大丈夫。心ゆくまで伏見を堪能するには泊まりがけが安心です。なお、建物内の見学は最終受付が午後3時40分なので、明るいうちにお越しください。隣の小さな公園には、往時を伝える記念碑や竜馬像が立っていますので、こちらもお見逃しなく。

 寺田屋から大手筋商店街へ向かう道筋には、竜馬にちなんだ「竜馬通り商店街」も。かつては土産物店などが点在する渋めのストリートでしたが、甘酒専門店、ハイボール専門店、クラフトビールのお店など、ここ数年新しい飲食店が増え、にぎわいをみせるようになりました。事前予約なしでふらりと立ち寄れる気さくな雰囲気のお店ばかりですから、2軒目、3軒目とハシゴしてもいいかも!?

 もっと手軽に伏見のお酒をという方には、角打ちの大島元商店(下油掛町151)、竜馬通り商店街を北に上がったところにあります。朝は10時半くらいから夜は9時まで、100円玉のありがたみが実感できる大人のための駄菓子屋です。

竜馬通り商店街バラエティに富む飲食店が連なる「竜馬通り商店街」