たかだか元週刊誌の編集長にすぎない私が高説を垂れるなと叱られるかもしれませんが、私は米国民に大声で訴えたいと思います。
あなた方米国人は、なんと情けない国になったのでしょうか。「民主主義と法の支配」を守り、「独裁と専制」を排することは、米国の理想であり、それはまた先住民を虐殺し、黒人を虐待した過去への贖罪意識を国際社会に示すためにも、絶対必用な旗印だったはずです。
【参考】
【米大統領選】「まじトラ」を食い止める、ハリス氏ではない“勝利確実”な候補とは
https://diamond.jp/articles/-/347504
しかし、トランプ氏はまったく反省していません。「勝利すれば、連邦議会襲撃事件を捜査したスミス検事を2日でクビにする」「Insurrection Act(反乱法)を発動し、陸軍の投入を含め、連邦政府の持つあらゆる手段を使って、暴動や略奪、攻撃や建物の打ちこわしなどを取り締まる」と、選挙前から前回の反省などまったくない言動を撒き散らしていました。
まことしやかに語られる
ハリス民主党の徹底抗戦
今だから明かせますが、今回の選挙では民主党陣営も、敗戦を簡単に認めない準備をしているという情報が多くの識者から出ていました。4年間のトランプの暴政を見て、「民主主義の破壊者であり、独裁者である」という認識が民主党内だけでなく共和党穏健派にも拡大し、トランプ大統領の当選を阻止すべくあらゆる手段を講じることが検討されているというのが、米国の識者の考えだったのです。
これは高島康司氏(著作家)や、米国在住記者、外務省関係者の情報をまとめた、ハリス陣営の「幻の対抗策」です。ハリス氏は検察出身ですから、法的解釈でトランプ大統領誕生の正当性を否定する手段を考えていました。