たとえば勇気、知恵、分別、そして意欲。好意を持ってくれた人はあら探しをしたりしないから、欠点も気にならない。
好意は、家族、同僚など共通の立場にあることから生まれるもの。同じ国籍や民族、性格などがきっかけとなることもある。一度好感を得れば維持するのは簡単だが、難しいのは好意を抱いてもらうこと。まずは人に好かれる努力をしよう。そして、いったん好意を手にしたら、忘れずに活用しよう。
人間関係の知恵5
明るい話題を話す
バルタザール・グラシアン 著、齋藤慎子 訳
「いつも明るい知らせを持ってきてくれる人」と認められたということは、つまり、良いものを探しだして、みんなに知らせる能力が評価されたということだ。悪いことをあざ笑うのではなく、良いことをほめる習慣がある人は、引く手あまたとなってみんながその意見をぜひ聞きたいと思うだろう。
反対に、悪い知らせばかり持ってきて、なかでも一番悪いことを本人のいないところで言うような人は、しばらくはうまくいったとしても、そのうち周囲から相手にされなくなる。話し相手によってその陰口を変えていることがわかるからだ。
第三者の悪口を言うのは、やはり下手な駆け引きなのである。