・朝の抹茶の儀式
・携帯電話を機内モードにして、ピアノのインストゥルメンタル音楽(これは仕事にも最適なサウンドトラックだ)を聴きながらのウォーキング
・最新型のメカニカルキーボードの感触(「チェリーブラウン」のキースイッチを強くお勧めする)
・汗だくになりながらやるスピンバイクのトレーニング
・朝の抹茶を飲みながら読む朝刊
・夜に妻とワインを飲みながらやるトランプの「クリベッジ・ゲーム」
まだまだ続くが、このリストがどんなものかはわかってもらえたと思う。
毎日、リストの中からひとつを選び、堪能しよう。どれだけの時間、それを満喫してもいいが、カギは毎日実践することだ。仕事のことなどを考えてしまっていることに気づいたら、そっと頭を切り替えて、今経験している楽しいことに再び集中しよう。
ドーパミン中心の生活に慣れ切っている人は、何かをゆっくり味わったりなんかできないと思うかもしれない。心配はいらない。あなたにはその時間はある。忙しい1日の中から、時間を捻出する工夫は必要になるかもしれない。だが時間が経てば、セイバリングを実践していくことで、脳は心の平穏やエンゲージメントに適したものになっていく。何かを味わうために費やした時間は、必ずあとで取り戻せる。
ポジティブな出来事を
意図的に楽しむこと
心の平穏を探求する中で、その実現方法の根底にある科学的な研究成果を調べることは、とても楽しい作業だった。この過程で出会った中でもとりわけ興味深い研究分野が、セイバリングだった。研究によっても、人生のポジティブな側面を意図的に楽しむことには驚くべき利点があることが明らかにされている。
平均すると、人は良い出来事3回につき悪い出来事を1回経験している(この比率は複数の研究で何度も再現されている)。
それにもかかわらず、心は身の危険を脅かすものに敏感であるため、ポジティブな情報よりもネガティブな情報に目を向けようとする。