総予測2025#101Photo by Masato Kato

2024年の訪日外国人観光客(インバウンド)は人数、消費額ともに過去最高となった。一方で、日本人の国内旅行者数は新型コロナウイルス禍前の19年の水準まで戻りきっていない。国内旅行需要を喚起するにはどうすべきか。特集『総予測2025』の本稿では、星野リゾート代表が秘策を明かす。(聞き手/ダイヤモンド編集部 下本菜実)

旅館やホテルの再生案件は落ち着き
新規の開発案件が増えている

――2024年は訪日外国人観光客(インバウンド)数と消費額が過去最高のペースで推移しました。

 星野リゾートの24年の取扱高も過去最高となりました。東京、京都、大阪、福岡などの都市でインバウンドが伸びています。

 一方、24年は日本人の国内旅行需要がコロナ禍前の19年の水準まで戻り切りませんでした。これは星野リゾートにとってインパクトが大きい。われわれの施設は再生案件が多く、ほとんどの施設がインバウンドの集中しないエリアにあるからです。

――再生案件は足元で増えているのですか。

 再生案件はいったん落ち着きました。今、増えているのは土地の段階でオーナーやデベロッパーから声を掛けてもらうケースです。首都圏でも単体のホテルを計画してほしいというオーダーが来ています。

コロナ禍前の水準まで戻り切っていない国内旅行需要を喚起するには、何を仕掛けるべきか。次ページで、星野代表が秘策を明かす。