コメダ珈琲店を傘下に持つコメダホールディングスと、「チョコクロ」のサンマルクカフェを傘下に持つサンマルクホールディングスの決算書を、イラスト図解で比較・解説します。まず、貸借対照表(バランスシート、BS)を「豚の貯金箱」に置き換えてみましょう。「過去にしっかり利益を残してきた」のはどちらの会社でしょうか。(風船会計メソッド考案者 松本めぐみ)
コメダとサンマルク
「過去にしっかり利益を残してきた」のは?
コンビニやハンバーガーチェーンでも安くてクオリティーの高いコーヒーが味わえるようになりました。彼らと差別化を図るためにも、大手カフェチェーンでは独自のメニュー開発によりいっそう注力しているそうです。
そこで今回は、ボリューム満点のフードやデザートが人気のコメダ珈琲店を傘下に持つコメダホールディングスと、「チョコクロ」が看板メニューのサンマルクカフェを傘下に持つサンマルクホールディングスの決算書を比較してみます。
「豚の貯金箱」と「風船」のイラスト図解に置き換えると、各社の特徴が誰でも分かりやすく理解できるので、「数字は苦手…」という人も大丈夫! 決算分析で、ユニークな事実を発見しましたので、ご紹介します。
はじめに、2社の概要を把握しておきましょう。
コメダHD
1968年にコメダ珈琲店が愛知県名古屋市で創業。2019年には全47都道府県に進出し、現在は全国1023店舗(24年2月期)を誇る。駅前や国道沿いなどの一等地ではなく、駅から少し離れた場所や住宅街に立地しているのが特徴。「モーニングサービス」をはじめボリューム満点の独自メニューと、店員が接客するフルサービス、ゆったりくつろげる雰囲気が人気。コメダHD全体で店舗の大半がフランチャイズ(FC)運営。
サンマルクHD
本社は岡山県岡山市。サンマルクカフェ(294店舗)を筆頭に、鎌倉パスタ(200店舗)やベーカリーレストランBAQET(69店舗)など複数ブランドを展開し、グループ全体で742店舗(店舗数はいずれも24年3月期末)。全国ほぼ全て直営店。サンマルクカフェは駅前のビルや、ショッピングセンター内にも出店。セルフサービス型でありながら、焼きたてパンやサンドイッチを豊富に提供する。「チョコクロ」が看板メニュー。