規制当局はめったに誤りを認めない。だが、米連邦準備制度理事会(FRB)は銀行のストレステスト(健全性審査)についてパブリックコメントを受け付けると23日に発表したことで、実質的に誤りを認めた。これは保守派の司法プロジェクトにとって新たな勝利だと考えるべきだ。FRBは報道発表文で、「進化する法的環境を考慮し、FRBは銀行のストレステストの透明性向上と、テスト結果に基づく資本バッファー要件の変動抑制に向けた重大な変更に関して、パブリックコメントを近く求める」と述べた。その上で、「行政法の枠組みが近年大きく変化した」と指摘した。確かに変化しており、銀行による訴訟は歓迎すべき事例だ。米最高裁が出した「ウェストバージニア州対環境保護庁(EPA)裁判」(2022年)、「ローパー・ブライト裁判」(24年)の判例のおかげで、一般的に曖昧だと言われている法律、特に重要な問題に関する法律について、裁判所はもう規制当局の解釈に従う必要はなくなった。規制当局の権限で規則を作っても、判事がそれを却下する。
【社説】FRB自身が受けたストレステスト
提訴の脅威にさらされ銀行資本審査の変更に同意
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