フィリピン留学スタートの地、バギオ

 バギオと英語学習には歴史的な背景も絡む。かつて米国がこの土地に「ティーチャーズキャンプ」という英語教師育成の施設を設けたのだという。こうした経緯から、バギオこそがフィリピンの英語教育の出発地点だという人も多く、現在に続く、フィリピン式語学学校スタイルの第1号となる学校はバギオから出発している。

 体感として街中で過ごしていても、聞き取りやすい英語を話す人が多かった。フィリピン国内での英語使用率を表すデータでも、バギオでの英語使用率の高さは証明されているという。(注:フィリピンの公用語は英語だが、フィリピン人にとっての母国語はタガログ語。フィリピンでは初等教育から英語が使われているため皆ある程度英語を話せるが、地域によっては全員が流暢というわけではない)

バギオの英語学校(筆者撮影)バギオの英語学校(筆者撮影)
バギオの英語学校(筆者撮影)バギオの英語学校(筆者撮影)
バギオの英語学校(筆者撮影)バギオの英語学校(筆者撮影)
バギオの英語学校(筆者撮影)バギオの英語学校(筆者撮影)

 今回はバギオにある6校12校舎の英語学校を訪問・体験してきた。次回以降の記事ではもっと具体的に、日本のビジネスパーソンに向きそうな学校を紹介していくつもりだ。

 先に結論を伝えてしまうと、バギオは大人がゆっくりと、長めの語学留学ライフを送るのに理想的な場所であった。もし、「人生で一度は海外で暮らしてみたい」という夢があるなら、比較的スムーズに叶う場所でもある。数カ月もの長い休みを取るのは現実的ではない人でも、もっと短い期間だけ渡航して学習できる留学プランもあった。

 次回は、リモートワークをしながら「仕事と平行して学習する留学」ができる学校を紹介する。これなら、意外と現実的と思える人もいるはず。社会人ならではの、“人生を変える留学”を考えてみませんか?

スタイルクリエイト代表 高野美穂
「もう英語は必要ない?」翻訳AI時代にあえて大人が行くべき“セブ以外”の英語留学先とは

意思ある大人の「英語習得」を確実に実現するために、日々進化するオンライン英会話、アプリ、ツール、留学などを体験取材して紹介。Instagram→@miho_london