フジテレビ崩壊 沈むメディア帝国#5Photo:SANKEI

フジテレビで“天皇”と呼ばれる日枝久氏の「長期独裁」が集中砲火を浴びている。だが、フジテレビ以外の民放各局で、ガバナンスの根幹である取締役会の顔ぶれを見ると、フジテレビは対岸の火事とは決して言えない。特集『フジテレビ崩壊 沈むメディア帝国』の#5では、フジテレビ親会社のフジ・メディア・ホールディングスを含む在京キー局5社の主要な取締役・監査役49人の顔ぶれを紹介し、ガバナンスの構造問題を明らかにしていく。(ダイヤモンド編集部副 名古屋和希、清水理裕)

フジの日枝氏は「独裁者」!?
投資ファンドが辞任を要求

 フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株式を保有する米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが2月3日付で、日枝久取締役相談役の辞任を求める書簡を送ったことが明らかになった。書簡では日枝氏を「独裁者」と形容し、フジ・メディア・HDについて「ガバナンスが全く機能していない」などと批判している。

 実際、フジ・メディア・HDのガバナンスを担う取締役会の構成メンバーを見ると、特異性が浮かび上がる。次ページでは、フジ・メディア・HDを含む在京キー局5社の主要な取締役・監査役49人の顔ぶれを紹介。独裁だけでなく、「天下り」や「持ち合い」など各社がガバナンスに抱える構造問題を明らかにしていく。