「自称・霊能者」300人と会った筆者がゾッとした…S先生の「異常な能力」写真はイメージです Photo:PIXTA

もしも本物の霊能者が存在するのなら、ぜひこの目で確かめてみたい。そんな純粋な好奇心に突き動かされ、道場破りのごとく自称・霊能者と対峙し続け、はや20年を超える。これまで300人ほど霊能者と会ってきた筆者が、2年間のラブコールを経て叶った評判高きS先生と対面。そのずば抜けた能力とは……。(フリーライター 友清 哲)

霊能力は本当に存在するのか?
客としてとにかく会ってみよう

 皆さんは死後の世界を信じているだろうか。「あるような気がする」とか、「あってもおかしくはない」といった、やんわりとした肯定派をカウントするなら、否定派との割合は案外トントンなのではないかと思う。

 そして、死後の世界が本当にあるのなら、霊能力と呼ばれる不思議な力が存在していてもおかしくはないだろう。

 どうにかその証拠をつかむことはできないか。そう考えるうちに、「霊能者」を自称する人たちに片っ端から会いに行けばいい、もしかすると10人に1人くらい本物がいるかもしれないと思いついた。

 そこで、東にご先祖様と対話できる能力者がいると聞けばすぐに駆けつけ、西に自分の前世を教えてくれる能力者がいると聞けば飛びつくことを繰り返し、はや20年超。対峙した自称・霊能力者の数は300人にのぼる。

 本稿ではその顛末の一端をレポートしていきたい。

 まずは南青山に事務所を構える、ここでは仮に“H先生”とする霊能者のケースをご紹介しよう。占い好きの友人から紹介された先生なので、正直、信憑性という点では心許なかったが、H先生は自身の領域を「スピリチュアル・ジャッジ」と称し、守護霊を招く「招霊」なる方法で鑑定を行うというので調査対象とすることにした。

 調査といっても、あくまで普通の客として予約を入れる。後にこうして記事にすることもあるから潜入ルポとも言えるが、こちらは大真面目に鑑定を受ける立場である。